高度な設定メニューでは、Aurender Music Playerでスムーズに動作するために、いくつかのDACで必要とされる様々な設定が可能です。

サンプリングレート変更時の待機時間

サンプルレートの変化に合わせた切り替え動作に時間が必要なDAC向けの設定です。サンプルレートが変化した時に曲の始まりが切れてしまったり、曲の始まりに若干の歪みがある場合は、ディレイタイムを3~4秒に設定していただくと問題が解決するケースがあります。

SPDIFの設定

※ このオプションはAPDIF端子を搭載したモデルのみに適用されます。

SPDIFデータ構造には2つのフォーマットがあります。ほとんどの DAC は両方をサポートしていますが、古いDAC の中には片方しかサポートしていないものもあります。これらの古いDACは、ユーザーがこのオプションでコンシューマーフォーマットまたはプロフェッショナ ルフォーマットを明示的に選択した場合に動作します。ほとんどのDACは両方のフォーマットをサポートしており、この設定は音質に全く影響しません。

再生/一時停止オプション

DAC やアンプの設定によっては、曲を一時停止したり再起動したりする際にポップ音やクリック音が聞こえる場合があります。「フェードイン/アウトを使用する」オプションをオンにすると、これらのポップ音をなくすことができます。(App 1.5.09 /システムソフトウェア2.0.41以上より)

デュアルワイヤーモード

※ このオプションは2系統のAES/EBU端子を搭載したモデルのみに適用されます。

Dual-Wire モードの ON/OFF は iPad アプリの「設定」で行います。Dual-Wire モードをオンにすると、AES/EBU 出力の両方にシグナルが送られます。Aurender が誤って Dual-Wire モードに設定され、単一の AES/EBU 出力で使用された場合、Aurender は元のサンプリングレートの 1/2 のサンプリングレートを表示します。

ワードクロックモード

※ このオプションは外部クロック入力端子搭載モデルのみに適用されます。

ワードクロックは、BNC入力にワードクロック信号が検出されると自動的にONになります。ワードクロックモードがオンの場合、SPDIF出力はワードクロック信号に同期します。

サンプリングレート44.1/88.2/176.4kHzの音楽の場合、44.1/88.2/176.4kHzのワードクロックまたは22.5792MHzのマスタークロック信号が有効です。

サンプリングレート48/96/192kHzの音楽の場合。48/96/192kHzのワードクロック、または24.576MHzのマスタークロック信号が有効です。

オプションのdCSマスタークロック用USBドングルを使用すると、ワードクロックの周波数を自動選択させることができます。

オーディオ・フィルター

※ これらのオプションはDAC内蔵モデルのみに適用されます。

DAC内蔵モデルは、アナログとデジタルのフィルター設定をユーザーが調整することができます。コンダクターアプリの「設定:音楽プレーヤー」からアクセスできます。これらのフィルターは、アナログ出力(バランスXLRとシングルエンドRCAの両方)にのみ影響します。USBデジタル出力は影響を受けません。

アナログフィルター設定では、最大電流、小電流、最小電流の出力レベルを選択することができます(画像の1の箇所)。

デジタルフィルター設定では、シャープ・ロールオフ/スロー・ロールオフ/ショート・ディレイとシャープ・ロールオフ/ショート・ディレイとスロー・ロールオフ/スーパー・スロー・ロールオフの5つのフィルター・オプションが用意されています(画像の2の箇所)。

アナログとデジタルの両方のフィルターは、「フィルター設定を工場出荷時に戻す」テキストを押すことで、「小電流」と「ショート・ディレイとシャープ・ロールオフ」の工場出荷時の設定にリセットすることができます(画像の3の箇所)。

これらのフィルターオプションは、オーディオシステムや音楽コンテンツによって結果が異なりますので、ユーザーのシステムや好みに合ったフィルターの組み合わせを試してみることをお勧めします。

音量設定

※ このオプションはDAC内蔵モデルのみに適用されます。

設定]でアナログとデジタルフィルターの選択をスクロールして、「音楽プレーヤー」を選択します。「設定:音楽プレーヤー」でアナログとデジタルフィルターの選択をスクロールさせると、A10を再起動または電源を切った後にA10の電源を入れたときのデフォルトの音量の動作を設定することができます。

「最後の音量レベルを保存」ボタンが選択されている場合、音量はA10の電源を切るか再起動する前にユーザーが選択したレベルのままになります(画像の4の箇所)。

または、この機能をオフにして、-60dB (画像の5の箇所) または-30dB (画像の6の箇所) ボタンを選択すると、電源を入れ直したときに、どちらかのレベルの音量を設定することができます。

DSD to PCM設定

※ このオプションはN10 / W20 / W20SEのみに適用されます。

DSD to PCM 変換を使用する

2.8MHzまたは5.6MHzのDSD信号をリニアPCM信号にリアルタイム変換処理して出力します。出力可能な端子は同軸デジタル出力端子、光デジタル出力端子、AES/EBU出力端子です。USB オーディオ出力ではDSD から PCM への変換はできません。

※ W20は2.8MHzのDSD信号のみ変換することができます。

出力サンプリングレート

変換後のPCMデータのサンプリングレートについて88.2kHzまたは176.4kHzで出力することができます。接続するDACの仕様を確認のうえ、適切なサンプリングレートを選択してください。

DSD出力オプション

USB出力端子からのDSD出力について、ネイティブ出力を行うか、DoP形式に変換して出力を行うかを選ぶオプションです。組み合わせる機器が再生可能な形式にあわせて、設定してください。「ネイティブDSD出力を使用」オプションを有効にすると、ネイティブ出力を行います。

Channel test

左右それぞれテスト信号を出力します。

外部DACボリュームコントロール補正

Aurenderと接続した場合にボリューム値が小さくなるDACをお使いの場合に、DACボリュームをリセットして0dBにする機能です。音量が劇的に大きくなる場合がありますので、ご注意ください。

Merging Technology

Merging TechnologyのRAVENNA機能を使ってAurenderとNADACを接続する場合のオプションです。「RAVENNNAサポートを有効にする」をオンにするとご利用いただけます。RAVENNA機能を有効にすると、USBオーディオ出力がご利用いただけないほか、AirPlayストリーミング機能がご利用いただけません。NADAC等のRAVENNA対応製品と接続する場合を除き、有効にしないでください。

キャッシュをクリアする

再生時に音が途切れるなどの現象が発生した場合、Aurenderのキャッシュに保存された破損したファイルを削除することで解消する場合があります。